中間管理職の役割とは?上司は部下に仕事をさせるべき?

中間管理職の役割とは

隣の部署では係長がいつも朝から晩まで部下と同じ仕事を一緒にしています。

係長曰く「部下に任せて失敗すると俺が怒られるから」との事です。

 

その係長は部下が仕事を失敗すると

「あとはやっておくから」

と言って、全て仕事を引き上げていました。

 

その部署内はいつも忙し過ぎて火の車でした。

 

 

私も振り返れば部下に任せるのを恐れる上司でした。

任せたはずの部下に張り付いて

「大丈夫か」とか「そこはこうした方が良いよ」とか言ったり、代わりに仕事したりしていました。

 

部下がいつまで経っても育たないのに腹を立てていたのも、その頃です。

今なら自分が部下の成長を妨げていた事も解ります。過去を思い出すと恥ずかしくなります。

 

私のように仕事を部下から取り上げ続けると全てが上手く行かなくなります。

 

仕事を取り上げると

 

仕事を取り上げる上司は部下からよく思われません。

しかし、未熟な上司は部下の拙い仕事を成長の機会だと思って待つ忍耐がありません。

 

部下の成長を妨げる

 

人が物事を一番覚えるのは失敗した瞬間からその後です。

 

失敗を恐れて仕事を任せないと、部下はいつまで経っても仕事を覚えません。

覚えるとしても仕事を失敗するところまで任せてもらえた部下に比べて遥かにゆっくりとしか覚えません。

 

 

また、失敗したからと仕事を取り上げると改善策を考える機会を奪ってしまいます

そうなると部下は同じ失敗を繰り返す可能性が高くなります。

 

部下の責任感が育たなくなる

 

仕事を取り上げ続けると部下は

「状況が悪くなったら上司がやってくれるだろう」

と言う仕事との向き合い方になっていきます。

 

つまり、仕事で失敗しそうになったら代わってもらえると思う様になります。

 

そうなると仕事を最後まで責任をもってやり遂げようとは考えなくなります。

成功しようが失敗しようが上司がやるから関係ない…と言う状態です。

 

部下の達成感を奪う

 

何度も失敗していた事が成功した。

この成功体験は、誰でも気持ち良いものです。

 

私も強く覚えているのは失敗し続けた事が成功した時の事です。

(あるいは最後まで失敗しかしなかった事)

 

仕事を途中で取り上げると、部下が達成感を感じる部分まで取り上げている事になります。

 

この状態になると部下は何で仕事をしているのか解らなくなってしまい

最悪の場合は退職を考えます

 

普通の自尊心のある人は

「楽だから」

「給料が良いから」

と言う理由よりも

自分が役に立っているから

と言う理由で仕事を続けている場合が多いです。

 

 

人には承認欲求が有るため

「自分が居ないと皆が困る」

と言う思いがあると多少の給料の差や、辛さを受け入れてくれます。

 

逆に達成感が無いと自分を認める事も出来なくなるため、どんなに楽な仕事でも

ここには自分の居場所は無い

と考えてしまいます。

 

仕事を取り上げ続けるのは、取り上げた部下の心理を危険な状態にします。

 

 

本当に自分がやった方が良いか

 

自分が全ての仕事を行うのだとしたら、何のために上司になったのでしょうか。

上司の仕事は部下に仕事をさせる事です。

 

一人で出来る仕事は一人分

 

どんなに能力のある人でも普通の人二人分の仕事は出来ません。

 

部下の仕事を取り上げるという事は、その仕事と上司の本来の仕事を両方こなす必要がある事になります。

それが続けば仕事の量は膨大になります。

その状態で部下の面倒を見てミスなく仕事する事が出来るかと言うと難しいでしょう。

 

 

部下の育成を求められている

 

部下の仕事も代わりにやっているから自分は忙しい。

こういう状態で忙しいアピールをしてくる人も居ます。

 

しかし、上司の上司は部下の育成も任せているはずです。

そして部下が育たないと、今後どうなるかも知っています(だから上の役職に成れたのですから)

 

この場合、部下を一人前に育てられないのは上司からの指示に反している事になります。

 

自分の指示を遂行しない部下を評価する上司は居ないでしょう。

 

結果的に一生懸命忙しい仕事をこなしているのに評価されないと言う悪循環に陥ってしまいます。

 

部下能力=上司の能力

 

上司は部下が仕事を達成すると部下と一緒に評価されます。

部下の人数が多いと人数分、上司は評価されます

 

部下が平社員だった場合は自分の分の仕事しか評価されません。

 

また、上司は部下が仕事を達成した時に

その仕事を達成できる部下を育てた

と言う面でも評価されます。

 

逆に自分以外は仕事を達成してくれない場合は上司1人分しか評価されません。

また、部下が育たない事で不評を買うので総合的にはマイナスです。

部下に任せるには

 

任せた時の部下の失敗を恐れるならフォローを手厚くする必要があります。

部下に任せない上司ほど、仕事は丸投げにしがちです。

 

仕事の要所毎に納期を設ける

 

仕事を任せて最初の頃は最後まで任せっきりでは仕事を達成できないかもしれません。

1時間かかる仕事なら15分毎に、3日かかる仕事なら1日毎に経過報告させると等の途中経過を確認できる状態にしておく方が安心して任せられます。

最初から丸投げだと、納期に確認したら全く仕上がっていなかったとなりかねません。

 

危険な作業や、複雑な作業等なら危険度が上がる直前や複雑な部分に入る直前に報告させる等も良いと思います。

 

この時、上司が確認しに行くのではなく部下側に報告させるようにすると

部下が報告してくる=指示に忠実に作業をしている

と言う確認も出来て良いです。

 

最初は細かく途中経過を確認し、徐々に確認する間隔を伸ばしていくのが有効です。

 

 

報告があるまで口を挟まない

 

部下に経過を報告させるようにしておき、報告が来るまでは口を挟まないようにしておきましょう。

口出ししたら手伝っているのと同じです。

 

部下の側も「何かあったら上司が助言してくれる」と言う受け身な作業になります。

これでは仕事を覚えるのは難しくなります。

 

部下が助言を求めたりしない限りは黙ってやらせておくと言う考えが必要です。

 

しかし、報告期限を過ぎても報告が無ければ確認に行きましょう。

トラブルが有ったのかもしれません。

 

 

目の届かない所に行く

 

どうしても口出ししてしまいそうなら視界に入らない場所に退避しましょう。

 

これには上司が口出しするのを避ける効果と共に部下側の

「上司が助けてくれるかも」

と言う甘えを断ち切る効果が有ります。

 

心に甘えがあると、やはり人は仕事を真剣に受け止められません。

私も上司が居るとついつい「どうしましょう」とか聞いてしまいます。

一番知恵を絞ろうと思うのは上司が休み等で居ない時です。

 

お互いのためにも任せたら視界に入らない場所へ行きましょう。

 

失敗しても責めない

 

失敗するかもしれないと解っていて任せたので責めても部下が理不尽を感じるだけです。

 

先にも書いたように人が物事を一番覚えるのは失敗した瞬間から後です。

一番覚える瞬間なので叱責する等の今後につながらない事で時間を取るのは大きな損失です。

 

次からどうするのか本人に考えさせ必要なら助言をし、記録を残しておくと良いでしょう。

 

私の部署でも業ミス用の議事録が様式として存在します。

 

部下が失敗すると、この様式に

 

何故失敗したのか

 

次からどうするのか

 

それぞれ、記入してもらいます。

 

部下に自分で考えさせ、次からの作業方法を誓わせるので普通に説明するより効果的です。

 

まとめ:中間管理職の役割は部下育成

  1. 仕事を取り上げると部下が育たない
  2. 上司は部下仕事の分も評価される
  3. 部下に仕事を任せるには最初は細かく確認する
  4. 任せたら視界に入らない、途中で口出ししない
  5. 失敗した時が教え時

 

部下に仕事を任せるのは恐怖の連続です。

しかし、自分も失敗した過去があるから今の仕事を出来ている訳です。

 

自分が出来るようになった軌跡を部下にもなぞらせてあげましょう。

難しいですが部下の失敗を受け止めて一緒に次からどうするべきかを考えてあげましょう。

 

そうする事によって、一緒に苦労を共にした上司を尊敬しない部下も居ないはずです。

 

自分に出来たのだから、部下にも出来る時が来ると信じる事が上司の使命だと思います。

 

この記事以外の部下に仕事を任せる時の考え方や、方法をまとめた記事はこちらになります。

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