部署の人員構成には結構気を使います。
管理職に成ったばかりの頃は、管理する経験が無い状態な訳ですから些細な事でも決めるのが遅かったりします。
これによって少ない構成人数であっても、問題が管理者の所で滞留してしまいます。
逆に、慣れてくると多少の事は即断即決出来るようになるので部下が多くても困らなくなります。
では、部下は何人が最適なのでしょうか。
ここでは、最適な人数構成について書いています。
管理職の状態で人数を変えるべき
管理職の経験、仕事の状態。
管理専門なのか作業と管理兼業(プレイングマネージャー)なのか。
これらを考慮して、部下の人数を決めるのがベストです。
管理できるのは10人まで
管理専門(マネジャー)の場合は10人が限度と言われています。
私も係長時代に管理専門の状態だと10人ぐらいまでなら問題なく作業の管理から指導、教育まで行えました。
実際には問題が多い日等は10人でも辛い時もありますが、概ね問題なく指導できます。
この10人と言う人数は、1~2人の新入社員を含んでいます。
指導、教育をマンツーマンで行いつつ他のメンバーの管理をする形です。
指導、教育が出来ない状態になると部署が伸び悩むので部下を持ち過ぎだと考えて良いと思います。
プレイングマネージャーは半分程度に
主任時代は皆と一緒に現場で作業にあたっていました。
当時は、この状態でも部下が8人いましたが誰が何処で何をしているか解らない時が多かったです。
もう一人、主任が育って4人づつ管理する様になって落ち着きました。
恐らく管理出来るのは5人が限度だと思います。
それを超えると「仕事内容はお任せ」になってしまう事が多くなり教育も出来ません。
当然部下がルール違反をしたりしても注意も出来ません。
これでは管理しているとは言えません。
余裕を持たせないと指導は出来ない
上司の仕事としては部下の教育は一時も欠かさない方が後のためです。
指導、教育を後回しにすると同じ問題が繰り返されたり、防げたはずの大きな問題を防げなかったりします。
また、部下が育ち難くなる(時間と共に勝手に育つ部分もあるので全く育たないことは無い)事と
部下に指導を通して考え方の統一を行う事も難しくなります。
これでは、烏合の衆が育つだけになります。
考え方が違うまま育った部下は、まるで別の会社で働いていたかの様に躾けるのが大変になります。
最適な人数は
では、現代の職場において部下の人数は何人が最適なのでしょうか。
プレイングマネージャーが推奨される時代に、指導、教育も行え尚且つマネジャーの練度に有った人数について書いています。
5人までが理想
プレイングマネージャーは作業に関してはベテランのはずなので管理能力を育ててあげる必要が有ります。
管理能力の未熟な初期は作業に重きを置きながら、指導の仕方や指揮の取り方、報連相の効率のいい捌き方を覚えてもらいます。
先ほどプレイングマネージャーは5人が限界だと書きました。
元から限界人数で管理させ、管理漏れを指摘してあげるやり方が一番短時間で管理業務を覚えます。
これは、今いる部下全員を管理するのが目標になるので目標が明確なためです。
最初の内は、管理漏れを上司がフォローする事になります。
場合によっては代わりに指導、教育を行う事も必要になりますが時間と共に減ってきます。
管理専門をあえて作らない
ある程度の役職まで管理専門にしない方が指導、教育も容易です。
部長クラスまではプレイングマネージャーの方が良いでしょう。
一つ下の階層の仕事をしながら指導する事になりますので、昇進時の穴埋めが不要になります。
例えば平社員5人、主任1人だったとして、平社員の一人が主任になり、主任が係長となった場合
平社員4人、主任1人、係長1人となってしまい最前線で仕事する平社員の作業力が落ちてしまいます。
この時、主任がプレイングマネージャーなら作業力は落ちません。
管理職に不慣れなので多少は落ちますが、それも最初の数週間~1ヶ月程度で済みます。
また、係長もプレイングマネージャーなら係長は管理する人員が少ないので主任のフォローと作業の両方が可能になります。
絶えず教育を行い昇進する人間を出せる状態なら、マネジャー専門は課長や部長のみでも良いと思います。
まとめ:部下の人数は何人が良いのか
- 管理できるのは10人まで
- プレイングマネージャーは5人が理想
- 最適な人数は指導、教育も行える人数
管理職の練度や技能によって管理できる人数には差が出てきます。
ですが、判断基準は部下の指導教育も行えるかです。
ただ闇雲に人数を増やすと全員が作業をするだけの集団になり、誰も指導できません。
この状態だと育つ人間と育たない人間が出てきてしまいます。
育たない人間は達成感を得られないため退職してしまう可能性が高くなります。
管理職が指導できない状態では、社員が入っては辞め、入っては辞めの状態に陥ります。
こうならない為にも、適切な管理人数で集団を形成して仕事にあたらせるようにするのをお勧めします。
この記事以外の上司として部署を管理する事に関するまとめ記事はこちらになります。
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