実力を伴わないプライドを持つ部下や上司は必ず居ます。
多くは自己評価が行き過ぎているパターンですが、大体の場合本質は違います。
普通、プライドは成功体験を元に育ちます。
失敗続きの人はプライドは育ちません。
それでも仕事ができないのにプライドが高い部下は何故存在するのでしょうか。
プライドが高いが仕事ができない部下の扱いについて書いています。
プライドが高いのは何故
普通、プライドが高い場合はそれなりの実力が伴います。
成功した経験からしか自尊心は得られないからです。
過去の成功体験が忘れられない
プライドが高い部下には過去に異業種等の仕事の内容が違う場所で相応の成功を体験している人も居ます。
そして、その成功体験を保持したまま次の仕事を行っている場合があります。
このての部下の場合は今の仕事と昔の仕事が違う事や、昔の自分と今の自分の扱いが違うことが認められない場合があります。
様は「自分はもっと出来るのに」と言う考えです。
簡単な仕事を甘く見ているため、結果的に仕事で手抜きが発生してしまい仕事ができない状態になっています。
自己評価が高い
一番多いのが自己評価だけが高い状態の部下です。
仕事の成果を評価するのは他人です。
ですが、この事を理解していない人は大勢居ます。
部下がこの状態だと、部下の中では「十分に成果を出した」となっていても、上司からは不十分な成果である場合もあります。
これによって上司から見ると仕事が出来ていないのに、部下は仕事が出来ていると感じているので部下の態度は仕事が出来ている高慢な態度になります。
この状態の部下は
「仕事で成果を出しているのに上司は解ってくれない」
等と周囲に話していたりします。
しかし、結果として仕事で上司の満足は得られないので仕事のできない部下となっています。
プライドではなく失敗を認められない
仕事が出来ないのにプライドが高い状態を維持するのは普通は不可能です。
誰しも、いつかは周囲の反応などから自分の状態を知るからです。
なので、いつまでも仕事が出来ないのにプライドが高いなら本質は違うはずです。
本当は自己評価が低い
いつまでも仕事が出来ないならプライドが高いのは自己弁護です。
人は仕事で失敗したり周りの評価が低いと自然と自己評価も下がります。
そして下がってしまった自己評価からプライドを守ろうとします。
そうして周囲には「上司が悪い」「仕事の環境が悪い」と言い訳を始めます。
結果、プライドだけが高いと周囲は受け取ります。
しかし、本当は本人も自分が出来ないのを理解してしまっています。
高かった自己評価が急落するのに本人が耐えられなくなっているだけです。
この状態の部下は溺れている人に等しいです。
周囲の人が助けないと、本当に仕事が出来ない人になっていくという深みにハマる一方です。
言い訳と理由の違いが判らない
失敗した後に言い訳を一生懸命する事で失敗が補填できると勘違いしている部下も居ます。
この時の失敗を認めない態度が変に堂々としていてプライドが高く感じられる状態の部下です。
これは、言い訳と理由の違いがわからない状態です。
仕事は始める前に問題点を話すのは報告、進言、理由となります。
しかし、失敗してから話す内容は次からどうするべきか以外は言い訳になります。
部下の中にはこの事を理解しておらず、失敗した後に理由を説明すれば済むと思ったままの人も居ます。
理由と言い訳の違いをこれまで教えられてこなかった状態です。
扱うコツは失敗も対策も本人にさせる
どちらにしても、本人にプライドほどの仕事の成果がないのが問題です。
扱いにくく感じるかもしれませんが、普通に指導して仕事を成功させるようになると勝手に落ち着いたりします。
言い訳に耳を貸さない
プライドが高いので大抵の場合は言い訳が得意です。
上司の対応としては言い訳を始めたら厳しく接しましょう。
失敗の後に言い訳しだした部下に対して
「次からどうするべきかだけを考えてくれないか」
と、諭してあげるようにします。
上司が言い訳に耳を貸さず、対策だけ聞いてくれると言う態度になれば部下は自然と失敗して直ぐに対策を考えるようになります。
言い訳するのは時間の無駄だと感じるからです。
反対に、上司が言い訳に対して少しでも理解を示すと部下は状況によっては言い訳が通じると思い言い訳を辞めなくなります。
上司の言い訳には全く耳を貸さないという強固な姿勢が部下の成長を促します。
出来るまで対策させる
プライドが高いだけの部下に不足しているのは成功体験です。
上司としては普通の能力の無い部下と同じく、出来るようになるまで一緒に対策を考えてあげる必要があります。
言い訳を封じて一緒に対策を考える。
これによって部下との信頼関係の構築も行えます。
信頼関係が構築されてくると、部下のプライドが高い強硬な姿勢も緩和されてきます。
その上で成功体験が出来上がるとプライドの高さは仕事に対する前向きな姿勢に生まれ変わります。
仕事が出来ないのにプライドが高い部下も、育てることが出来れば頼りになる部下になります。
まとめ:仕事ができないのにプライドが高い部下の扱い方は
- プライドが高いのは自己評価だけが高い状態
- 本質は自己評価が急落しているのに耐えられないだけ
- この状態の部下を育てるには言い訳を完全に封じる
- 成功体験を得られるまで育てられれば部下は生まれ変わる
特に中途採用の部下には、変なプライドを持った状態で入社してくる部下も居ます。
しかし、いつまでもプライドだけが高い人などいません。
失敗続きでは人はプライドを維持できません。
プライドだけが高くなった部下は自分で自分を助けることが出来ません。
扱い難いかもしれませんが、プライドに溺れている部下を上司は助けてあげるべきです。
そうする事で部下は上司を信頼してプライドに応じた仕事をこなすように成長します。
プライドだけが高い部下を自分の仕事にプライドを持った部下に育て上げるように務めることをお勧めします。
この記事以外の指導教育が受け入れられ難い部下の教育方法を、まとめた記事はこちらになります。
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