有給休暇を出来る限り取る人。遅刻、早退の常習犯。
上司からしたら頭の痛い部下だと思います。
リーダーは今ある資源(人、物)で最善を尽くすのを求められます。
出社していない人は資源ではないので無理に使おうとすると問題が出ます。
ここでは、弊社で過去にあった事の中で、無理に問題児の行動を改めようとして起こった問題を書いています。
問題児を普通に扱おうとして起きた問題
私の会社で、こういう事が有りました。
過去にパニック症候群を発症してから、鬱の治療中のAさんが中途採用されました。
会社はAさんの状態を理解したうえで採用しています。
部署配属時に課長は鬱の治療中であると言う説明を受けて納得済みです。
普通に扱っていたが退職
Aさんは1年後に退職しました。
本人曰く、退職理由は。
- 遅刻、早退、有給時に課長、主任から激しく罵倒されていた。
- この事を総務に相談したが聞き入れてもらえなかった。また、総務からは休みがちなので退職を促されていた。
- 退職時に「会社都合の退職ではない」の証明書に署名する様に総務に言われた。
- 総務の対応から会社ぐるみで私を退職に仕向けていると判断した。
との事でした。
この後、Aさんは労働監督署に駆け込みます。
会社には監査が入りました。
叩いて埃の出ない会社は少ないと思います。
この件以外でも監督署から問題点が指摘され、改善要求が来ました。
不幸中の幸いは営業停止等の処置がなかった事でしょうか。
弱っている人は何でも悪く受け取る
Aさんの部署は、それなりに忙しい部署でした。
有給や早退、遅刻者が出ると残りの課員に負担がかかります。
Aさんの課長は遅刻時に「いつ頃、出社できそうか」と聞き、早退時には「定時までは頑張ってほしい」と言い、有給明けには「次から休まない様にしてほしい」と話していました。
特に高圧的ではなかったです。
しかし、コミュニケーションにおいては相手がどう受け取るかだけが重要です。
Aさんは「課長、主任に激しく罵倒された」と主張しています。
弱っている時の人間は、周りの全てを悪いように受け取りがちです。
普通に話しても叱責されたと感じます。
これは、風邪等の体調不良の人、トラブルにあった人(身内の不幸、交通事故等)も同様です。
それらの状態の部下が、有給休暇、遅刻、早退を要求してきたら何も問わずに受けてあげましょう。
改善を要求する場合には本人が万全の状態の時に面談等で「休みがちなのを直してほしい」と話しましょう。
ただ、けじめは必要なので連絡もなく有給、遅刻を行うようなら、ちゃんと連絡する様に指導するべきです。
この件には理由(体調不良等)の無い寝坊による遅刻等は含まれません。
(体調は万全なので)
これは出社してきてすぐに指導しても問題ありません。
弱っている部下への対応例
実は私も班長になって直ぐに原因不明の体調不良で入院しました。
医者からは「どこも悪くない。次からは心療内科を受診する様に」と言われました。
様は、うつ病になっていると言う事です。
この時の課長の対応は私が帰りたいと言えば帰らせ、休みたいと言えば休ませてくれました。
余りに何も言わないので「こんなに休みがちで困らないのか」と課長に問うた時の返答が
「困るけど、今無理をして会社で倒れられたら責任はとれん」との返答でした。
実際困っていたと思いますが、困っている風には全然見えませんでした。
それを見て、早く治さなければと思ったのを覚えています。
弱っている人を無理に仕事に縛り付けても悪化するだけです。
そして、状態が悪化した時の責任が取れる人は居ません。
まとめ:問題児を指導する方法は
部下の体調や素行が改善するかは部下次第です。
教育と同じで無理に変える事は出来ません。
ですが、問題のある時に適切に対応してあげれば部下は恩を感じてくれたりします。
私も休みがちな部下、残業してくれない部下、遅刻しがちな部下が居ます。
どの部下も他の社員と平等に対応するのが、一番効果が有りました。
そして、数年もすると素行も直ってきます。
部下が自分が他と違う事を理解して直してくれます。
弱っている状態で無理強いするのは、部下の離職等を招いて本末転倒の事態に陥りかねないので気を付けてください。
コメントを残す