私の会社では部下に退職を切り出されると直属の上司が面談を行います。
その時の退職理由は「人間関係」がトップ3に入る理由の一つです。
(後の二つは「他にやりたい事が出来た」「仕事が合わない」です)
しかし、本当は人間関係でない場合もあります。
退職に踏み切った人は思い詰めており、自分が退職したい原因も見えなくなっている場合があります。
本当に人間関係が原因か知る事は出来るのでしょうか。
また、人間関係だった場合は次なる退職希望者を出さないために何が出来るのでしょうか。
原因が人間関係の場合
当事者意識の欠如
人間関係が~と切り出されたら他社との間に問題が有る事になります。
しかし、どんな問題も本人に問題が無い場合は皆無です。
どんな人間にも趣味趣向が有ります。気に入らない人間もいるでしょうし私にも気に入らない人間は居ます。
ですが仕事場では仕事以外はする必要が有りません。
そもそも仲良くなる必要なんて無いのです。
仕事で他人との間に問題を起こすのは半分は仕事と関係ない事で他人と関わるからです。
その場合、関わった事そのものが問題です。
残りの半分は当人の仕事能力で相手に迷惑を掛けている場合です。
この場合は仕事を覚えれば済む話です。
どちらにしても本人が自分に問題がある事を認識していない為に退職を思い立つほど追い詰められた事になります。
不公平感=人間関係
職場の規律が緩い場合、ルールが不明確な為に評価が何をもってなされているのか明確にならない時があります。
ルールが明確でないと部下は自分の評価に不満を持ちます。
そして評価されている人に嫉妬します。
評価されている理由(ルール)が解らないので
「自分は頑張っているのに評価されない」
と思うようになります。
この状態で評価の高い人間が居れば
「何故あいつだけ評価されるのか」
となります。
それが同期の人間だったりすると、その二人の人間関係はギクシャクしだします。
これが不公平感に端を発する人間関係の問題です。
他人の人間関係を操れるか
規律を保つ
最初に仕事に対するルールをしっかり設けておきます。
ルールとは基準です。
何が基準で自分の仕事が評価されているのが全員に明確なら、人は評価に対して当事者意識を持つようになります。
この状態なら不公平感による人間関係の崩壊を防げます。
ルールを設けた以上は上司はルールに特例を設けてしまわない様に注意してください。
特例が一つでもあれば、ルールは機能しません。
仕事に集中させる
ルールを作った上で仕事に集中させましょう。
「仕事中に持ち場を離れる」「仕事以外の事をする」
これらを見回り等を駆使して防ぎましょう。
外回り等の目の届かない所に居る部下には厳しめの帰社時間を守らせる様にするか遅くなる場合の報連相を徹底させましょう。
また、ルール上必要な場合を除いて他部署の人間と関わらせるのを避けましょう。
部署が違うと考え方も違うため、問題を抱えやすくなります。
勿論、これらは仕事中だけの話です。
休憩時間等の仕事時間外にまで徹底するのは問題です。
厳しさが他人を必要とさせる
公平なルールの下で厳しく管理された部下は同じ境遇の部下どうしで仲間意識を持ちます。
大抵の場合は自然と助け合うようになります。
ここまでくれば部下どうしで人間関係の問題は起こりづらくなります。
上司の問題は面談で
最後に上司が対象になる人間関係を対策する必要が有ります。
上司は規律を守る以上は部下に厳しく接しがちです。
この厳しさの意図が解らない状態にすると
「上司が厳し過ぎる」「パワハラを受けている」
等となってしまいます。
ルールを決めた際に部下全員に説明し書面を渡して明文化しておきルールに則って指導する。
そして、どうしても部下が納得しない場合は個人的に面談を行い根気よく説明しましょう。
部下にルールを納得させるのも教育の一環です。
ここを疎かにすると上司が人間関係の問題となって部下に退職されてしまいます。
まとめ:部下の退職理由が解らない時は
- 人間関係=当人の問題
- ルールを徹底する
- 納得するまで説明する
- 必要なら個人面談する
人間関係が原因で退職されそうになったら、先ず間違いなく部署の規律は緩んできています。
仕事以外に気を取られている時間が増えてきている証拠です。
また、上司が人間関係の問題とならない様に振舞には十分気を配ってください。
これに関しては「上司は怒らない方が良い?部下の態度を改めるには?」もご覧ください。
離職率は会社のせいばかりではありません。
部署の管理者こそ当事者意識をもって自部署の離職率と向き合うべきです。
会社の内情や世界情勢のせいにしないでください。
必ずあなたに出来る事が有ります。
この記事以外の信頼関係の構築方法の記事は、こちらにまとめてあります。
また、部下の退職対する対応をまとめた記事は、こちらになります。
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